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腸炎ビブリオの発症を防ぐ~加熱だけでは不十分かも~

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60年以上も昔、1950年の10月に患者272名・死者20名を出した戦後最大の食中毒事件が起こりました。

大阪で発生したこの事件は、シラス干しに繁殖していた腸炎ビブリオ菌こそが原因であり、日本で食中毒原因菌が初めて発見された瞬間でもあります。

腸炎ビブリオ菌には様々な特徴がありますが、熱に弱いため加熱調理をすれば安心、という考えが一般的です。

しかし、それだけでは不十分かもしれないということをご存知でしたか?

 

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腸炎ビブリオ菌ってどんな菌?

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腸炎ビブリオ菌は海水の中に潜んでおり、海水温が20℃以上を超えると一気に増殖します。

そのため、夏場に獲れた魚介類を生食すると腸炎ビブリオ菌が原因である食中毒が起こる可能性があります。

私たちが日常生活でできる対策としては、次の3つの特徴をうまくいかすことが必要です。

①真水では繁殖できない
②低温に弱い
③高温加熱で死滅する

海水で繁殖する腸炎ビブリオ菌は「好塩菌」と呼ばれる細菌の一種で、真水では繁殖できないという特徴があります。

魚介類を水道水などで洗うことにより、付着した腸炎ビブリオ菌を洗い流すことができます。

また、4℃以下では活動できないこともわかっているので、買ってきたお刺身や生魚は長時間放置せず、すぐ冷蔵庫に入れましょう。

そして腸炎ビブリオ菌は熱にも弱く、60℃で10分以上あるいは65℃で1分以上加熱すれば死滅します。※さらに詳しい腸炎ビブリオ菌の特徴は『関連記事腸炎ビブリオに見られる特徴と潜伏期間を解説』をご覧ください。

しかし、たとえ魚介類を加熱調理しても腸炎ビブリオ菌による食中毒は発生しています。それはなぜなのでしょう?

 

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加熱調理したから安心…ではダメ!

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加熱調理したあとでも食中毒が発生した!という場合、考えられる可能性は2つあります。

1つは食品自体から腸炎ビブリオ菌を取り除いたとしても、まな板などに菌が付着しており、他の食品で繁殖しているという可能性です。

このような場合、魚・肉用のまな板と野菜用のまな板は分けて使う・使ったあとは殺菌する、などの対策をとる必要があります。

もう一つの可能性は「毒素」です。熱に弱いという特性があるため、適温で処理をすれば確かに腸炎ビブリオ菌は死滅します。

しかし、腸炎ビブリオ菌が作り出した毒素は食品に残っている可能性があるのです。

腸炎ビブリオ菌は、増殖の際にタンパク質毒素(耐熱性溶血毒;略称TDH)という毒素を作り出しています。

加熱によって腸炎ビブリオ菌が死滅したあとでも、毒素であるTDHは失った毒性を回復させることがあることが最近の研究でわかっています。

そのため、加熱したからといって気がぬけないのです。

 

~まとめ~

魚介類の生食文化が根付く日本では、食中毒はきっても切れない関係と言えるかもしれません。

食中毒による死亡、という重篤なケースも少ないため、ついつい軽視しがちですが、小さなお子さんや高齢者では他の症状を併発することもあり、十分な注意が必要です。

加熱調理さえすれば大丈夫、と思わず、あらゆる可能性を頭に入れて安心な食を選びましょう!

関連記事厄介な腸炎ビブリオ|人から人にうつる可能性はある?

 

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